「音楽と人」によせて 3

毎回「音楽と人」に載った関ジャニ∞を読むと何かを吐き出したい衝動に駆られる。

音楽に関しては門外漢で知識も無く語る言葉も持っていない。

それでも波立つ気持ちを宥める為に駄文をつらつらと書いてしまう。

 

横山裕「実直」

音楽に関して5人でインタビューを受けている時のヨコさんは概して控えめだ。

勿論問われた事へ誠実に答えるが自ら口火を切ることはあまりない。

臆しているのではなく静かに佇んでいる印象だ。

個人インタビューである今回もその姿勢は保ちつつけれど所々に自信や自負が見えていて、それは文中にある「千本ノック」からくるものであるのだろうと胸が熱くなる。

天才肌であると私は感じているヨコさんが自分自身を「器用な人間じゃない」と定めひたむきに努力し、メンバー、殊に同じギターを弾くヤス君への尊敬と敬愛を隠さないところに彼の真摯さと純粋さを感じて止まない。

そして必ず「ライブがしたい」「関ジャニ∞はライブをしてナンボ」と口にするヨコさんが今号でもそう語り「今年の冬にもやっておけばよかったな」と洩らした一文に口元が綻んだ。

 

丸山隆平「濃淡」

あまり過去に言及せず今目の前にある事を力強く話したヨコさんと異なり、丸ちゃんはあの頃の事を鮮やかに且つ軽やかに振り返る。

音楽面に関して敢えて「残された俺たちは」と表し、そこからいかにして関ジャニ∞の音を構築してきたかを細やかに語る丸ちゃんはどんな表情をしていたのだろうか。

別の道を歩いている彼らがいつか自分達を見てかつてそこにいたことを「誇れるような」姿でありたいと言えるようになるまでどれだけの葛藤があったのだろうか。

また、穏やかで優しく切ない丸ちゃんの言葉の中に「おっ」と一瞬息を呑む箇所があった。

その厳しい言葉はいかようにもとれるが、今の丸ちゃんに潜む揺るがないものなのだと苛烈であった昨年を思うとよりその色が濃く見える。

 

二人に共通していたのは「続ける」ことの意義と意味だ。

それは正しさや確かさを問うものではないし答えが出るものでもないと思う。

探して見上げて振り返ってまた前を見てそうしながら5人が「関ジャニ∞」を続けてくれたらこれほど幸せなことはない。